Cace1.生命保険の保険料を見直したい
夫:41歳(会社員・勤続18年)、妻:40歳(パート・勤続5年)、長女10歳(小学生)
年収750万円(夫:650万円、妻100万円)、月支出40万円、持ち家(住宅ローン:月8万円)、貯蓄200万円
現在の保険料:54,024円
今の保険料が家計の負担になっており、保険の見直しをしたいと思っています。
現在の保険料は、月額54,024円(火災保険は住宅購入時に20年分を一括払い。自動車は所持していないので、自動車保険はありません)。
私(夫)の保険は、5年前に加入したもので、死亡保険と医療保険を兼ねています。死亡時の保険金は5,000万円になるという話でしたが、大部分が定期保険で、100万円の死亡保障のみが終身です。正直、100万円くらいの死亡保障であれば貯金でカバーできるような気がしており、保険料もキツイので解約を考えています。
妻の保険は、独身時代に加入したもので、同じように死亡保険と医療保険になっていますが、もうすぐ満期を迎えることもあり、こちらも解約して別の保険に入りなおそうと思います。
学資保険と子どもの医療保険は残しておきたいので、妻と私の保険の見直しプランについて、アドバイスしていただけないでしょうか。よろしくお願いいたします。
はるゆき・41才・男・会社員
▼ 加入保険
夫…月額29,260円(終身+10年定期) →5年後に満期(終身部分のみ20年後に満期) |
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妻…月額8,429円(15年定期) →半年後に満期 |
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子…月額3,015円(15年定期) →8年後に満期 |
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学資保険…月額13,320円 →7年後に満期 |
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Answer!
はるゆきさん
ご相談ありがとうございます。
はるゆきさんが加入している生命保険は、「定期保険特約付終身保険」と言われるもので、終身の死亡保障を主契約とし、それに定期の死亡保障や医療保障が特約で付帯している保険です。
また、奥様が加入しているのは、主契約が医療保障、それに女性疾病入院・死亡保障などの特約が付帯した医療保険です。
まずは必要な保障額を整理
保険の見直しで最初に考えなければならないのは、今現在、世帯主に万一のことがあった場合に、いくらの保障が必要になるか(=必要保障額)です。 たとえ、見直しの目的が保険料カットだとしても、まず必要保障額を把握することからスタートしなければ、必要な保障と不必要な保障を見分けることができず、上手な見直しができなくなってしまいます。
はるゆきさんのケースでは、ご主人がずっと現在の会社に勤務しているため、万一の場合は、厚生年金から遺族厚生年金(月収により異なる)が支給され、国民年金からはお子様が18歳になる年の3月まで遺族基礎年金(792,100円)と子の加算(227,900円)が支払われます。これらの遺族年金とは別途、会社から死亡退職金が払われる場合もあるでしょう。住宅ローンについては、団体信用生命保険が適用されて以後の住宅ローン支払いがなくなり、さらに学資保険の保険料支払いも免除されます。
一方で、お子様の進路(大学進学の有無や公私の選択)、持ち家のメンテナンス(外壁塗装や配管修理など)、奥様とお子様の医療費や生活費が大きな費用としてかかってきます。
これらを加味した場合、はるゆきさんに必要な死亡保障は、おおよそ2,500万~3,500万円が一つの目安となり、パートで働いている奥様の就業年数や、お子様の進学状況によって上下します。 もっと詳しく必要保障額を計算したい場合は、保険会社が無料で提供している必要保障額シミュレーション等を活用するとよいでしょう。
≪ 必要保障額シミュレーション≫
アクサダイレクト生命の必要保障額シミュレーション。生年月日や性別、家族情報を入力して必要保障額を割り出せる。算出結果は、生活パターン(配偶者の働き方・子供がいるかなど)によって自由にカスタマイズ可能
保障額をもとに保障プランと保険商品を決定
おおよその必要保障額が計算できたあとは、現在加入している保険の改善点をチェックしていきます。
はるゆきさんのケースでは、一家の家計をメインで担っているご主人の死亡保障がもっとも重要です。ただし、死亡保障は終身で準備するよりも、お子様が成人するまでの10年間など、一定期間の保障を厚めにすると良いでしょう。また、保障額も3,000万円まで落とすと、保険料を節約することができます。
奥様の保障プランについては、死亡保障を急いで準備する必要はありませんが、現在の保険の満期によって入院保障と手術保障がなくなってしまう点には注意が必要です。現在の貯金(200万円)では、大きな手術や長期入院が発生した場合の備えとして、やや心もとないため、新たに医療保険を検討されると良いでしょう。ご主人が現在の保険を解約される場合は、ご主人の医療保障も準備する必要があります。
医療保険を、終身と定期のどちらでかけるかは、今後の支出状況と貯金との兼ね合いで選ぶのが一般的ですが、今回は、まだお子様が小学生で、これから教育費などがかさんでくることを見据えて、終身のプランを組みます。
それでは、これらの保障プランをもとに、保険の見直しを行なってみましょう。保険は、保険料の安いネット保険と通販型の保険を選び、死亡保障(定期)と医療保障(終身)を別々でかけた場合の保険料を試算します。
夫 死亡保障 |
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ライフネットかぞくへの保険(10年間) |
7,228円 死亡・高度障害 3,000万円 |
アクサダイレクトの定期保険2(10年間) |
7,270円 死亡・高度障害 3,000万円 リビング・ニーズ特約無料付帯可能 |
アクサダイレクトの収入保障2(55歳払済) |
5,060円 死亡・高度障害 月額20万円 ※満期時に無事故保険金20万円 |
夫 医療保障 |
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アフラック ちゃんと応える医療保険『EVER』(終身払い) |
4,170円 入院給付日額10,000円※1入院あたり60日まで 手術の保障 1回につき5万~40万円 放射線治療 10万円 |
オリックス「キュア」(終身払い) |
4,840円 入院給付日額10,000円※1入院60日まで。七大生活習慣病の場合は1入院120日まで 手術の保障 1回につき20万円 先進医療の保障 技術料と同額(支払限度1,000万円) |
ライフネット生命「新じぶんへの保険」(終身払い) |
5,117円 入院給付日額10,000円※1入院あたり60日まで 手術の保障 1回につき10万円 |
妻 医療保障 |
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オリックス「キュア」(終身払い) |
4,060円 入院給付日額10,000円※1入院60日まで。七大生活習慣病の場合は1入院120日まで 手術の保障 1回20万円 先進医療の保障 技術料と同額(支払限度1,000万円) |
ライフネット生命「新じぶんへの保険」(終身払い) |
4,127円 入院給付日額10,000円※1入院あたり60日まで 手術の保障 1回につき10万円 |
アフラック ちゃんと応える医療保険『EVER』(終身払い) |
4,452円 入院給付日額10,000円※1入院あたり60日まで 手術の保障 5万~40万円 放射線治療 10万円 |
保険見直しの結果
見直し前 | 見直し後 | |
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夫 | 29,260円(死亡保障+医療保障) | 5,060~7,906円(死亡保障) |
4,170~5,117円(医療保障) | ||
妻 | 8,429円(死亡保障+医療保障) | 4,452~4,705円(医療保障) |
子 | 3,015円(医療保障) | 継続 |
子 | 13,320円(学資保険) | 継続 |
合計 | 54,024円 | 30,017~34,063円 |
このように、必要な保障と保障額を吟味することで、はるゆきさんのケースでは月2万円以上の保険料を節約できます。今回の保障プランでは、死亡保障と医療保障(入院・手術)に的をしぼりましたが、がんや通院など、ほかに備えておきたい保障があれば保険料はアップします。
また、保険の見直しでもっとも大切なのは、見直しで安くなった保険料を、できる限り貯蓄に回していくことです。
保険とは、基本的に「いざというときのもの」ですから、万一の事態が起こらなかったときにも将来の資産設計に支障が出ないよう、ライフプランを組んでみてください。